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モスクワの国立トレチャコフ美術館はロシアが世界に誇る世界的美術館のひとつであり、10万点を超えるロシア美術コレクションを有しています。美術館の創立者である実業家パーヴェル・トレチャコフは、19世紀末から20世紀初めにかけてロシア各地で活躍した「移動展派」と呼ばれる画家たちの作品を主に収集し、現在のトレチャコフ美術館の基礎を作りました。
本展では、パーヴェル・トレチャコフの愛した移動展派の作品を通じて、革命前のロシア美術の流れをご紹介します。
出品作の中でもクラムスコイの名作《忘れえぬ女》は、トレチャコフ美術館を代表する名作と言えるでしょう。憂いを含んだ表情を浮かべる謎の女性は、時代を超えて人々を魅了し続けています。そのほかにも、降り注ぐ陽光と澄んだ大気が印象的な風景画、日常の何気ないひと時をとらえた風俗画、迫真の描写でモデルの内面にまで迫った肖像画など、多様な作品が展示されます。
厳しい風土の中で逞しく生きる人々への共感、雄大な自然への眼差しは、私たちにも馴染み深い主題です。これらの作品は、日常の中の美や自然の崇高さを改めて私たちに気づかせてくれることでしょう。
出品作品75点のうち50点以上は日本初公開です。これまで知られることのなかったロシアの深く雄大な芸術世界をお楽しみください。
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