TOHOシネマズ学生映画祭の副実行委員長の東洋大学1年生の吉野蛍さん(写真左)と、広報責任者の武蔵大学2年生の細川楓さん(写真右)にお話を伺ってきました。
「TOHOには出品したくないと言われました(笑)」
- 細川さん
- TOHOシネマズ学生映画祭は今年10年目なのですが、他の学生映画祭に比べて歴史が浅いんです。
よくいえば手作り感が強いといいますか。まだまだこれからの映画祭なんです。
- 吉野さん
- 映像を作っている友人に「TOHO映画祭に出品してよ」と言っても、「TOHOかぁ…」と言われてしまったこともあります(笑)
TOHOはショートフィルム部門、ショートアニメーション部門、CM部門とあるのですが、映画監督を目指している方からすると尺が短すぎるのかもしれませんね。短くまとめるほうが難しかったりするのですが…
- 橋本
- 過去の入賞者で、その後プロとして活躍している人はいらっしゃるんですか?
- 細川さん
- 最近でしたら「台風のノルダ」の作画監督をされた石田祐康さんがいらっしゃいます。
もちろん他にもプロとして作品を発表している人はいらっしゃるんですが、他の映画祭に比べて歴史が浅い分、応募者からすると権威のようなものもあまり感じられないのかもしれません。
私たちはTOHOシネマズコンテストを学生監督が輝く場にしていきたいんです。
たくさんの人に注目してもらい、それがきっかけにプロへの足掛かりとなるような場を目指しています。
数が質をつくる?応募作品数にこだわる理由
- 橋本
- 具体的に、映画祭を成功させるためにやっていることを教えてもらえますか?
- 吉野さん
- 今回の映画祭の実行委員が集まる最初のミーティングが昨年10月にあったんですけど、そのときに「応募作品数200本を集める」という目標を立てました。
前回までの応募数を考えると、かなり挑戦的な目標なんですけど、じつは2016年は第10回目の開催なんですね。記念すべき今回は、絶対これまでよりもたくさん人に応募してもらいたいと。
その目標を達成するためにはどうしたらいいかを話し合うところから実行委員の活動がスタートしました。
- 細川さん
- けっこう泥臭く動きましたね。
全国の大学や映像系の専門学校に一校一校電話をかけて、ポスターとチラシを掲示してくれるよう交渉したり、実際に各大学に足を運んで出品を呼びかける説明会を開催したりしました。
映画館をまわって、チラシを置かせてもらうようにお願いしたりも。
一つのイベントを成功させようと思ったら、HPをきれいにしたり、SNSで発信するだけではなく、実際に足を使った地道なやり方が必要なんだということがよくわかりましたね。 - 橋本
- 「監督を輝かせたい」という思いと、たくさんの応募数を集めようとする動きは一見矛盾するようにも思えるのですが…
- 細川さん
- 作品の質は数に比例すると私たちは考えています。
100本集まった中から1本を選ぶより、200本集まった中から選ばれる1本のほうがきっと多くの人を感動させられます。
多くの作品が集まれば、それだけ話題になり注目してくれる人も増えますし、それは出品する監督の方たちにとっても絶対いいことだと思うんです。 - 吉野さん
-
毎年審査員は、映像・映画関係の第一線いらっしゃる方ばかりです。その人たちに作品を観てもらって、コネクションが作れるというのも大きな魅力です。
また、今年は日清フーズさんがスポンサーになってくれて、CM部門で使うパスタを提供してくれています。映画祭が注目されることで、このような動きも今後どんどんできるのではないかと思っています。
『うわさのねこ』
「共感だけでなく蔑みや同情など十人十色の感想が持てる作品です」
最後にひとこと!
- 細川さん
- 映画祭は4月10日にTOHOシネマズ日本橋で開催されます。
映画が好きな人もそれほどじゃない人も、学生監督の本気の作品を観ればきっと良い刺激になると思います。
入場無料なので、ぜひいろんな方に観にきていただきたいです。 - 吉野さん
- 歴史はまだまだ浅いですしこれからな部分は大きいのですが、今後もっともっと多くの人に注目されるような映画祭にしていきたいと思っています。
学生監督がプロへの足掛かりになるような…彼らが輝ける場をつくりたいです。
これからどんどん成長していく映画祭をぜひ応援してください!
あと…作品の応募は1月21日の事前エントリーをされている人だけなのですが、もしエントリーを忘れてしまった人で、でも出品したいという人がいたら…ご相談ください(笑)
公式HP TOHOシネマズ学生映画祭
最新情報はFacebookページでも発信しています Facebook