溶接のテーマパーク”アイアンプラネット”が、「かっこいい作業着デザインコンテスト」を開催!

”アイアンプラネット”は福井県にある溶接工場が、一般の人でも溶接体験ができるようにとクラウドファンディングで集めた資金で工場を改造して作った場所です。
そして今回のコンペは、溶接体験に来たお客さんが「かっこいい! 着てみたい!」と思える作業着デザインを募集するコンテストだということです。

すごい!

さらに詳しく知りたくなったので、福井県の長田工業所 小林輝之社長にメール取材をお願いしました!

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ーーそもそも「溶接のテーマパーク」という存在そのものにびっくりしてしまいました!
”アイアンプラネット”という名称の由来や、施設をつくった目的を教えていただけますか?

わたしは現在の鉄工所を父親より4年前に継いだ二代目の経営者です。
30年前、父親の鉄工所でさわらせてもらった溶接機のバチバチとキレイな火花に感動しました。

しかし現在は昔よりも溶接工場は閉鎖的な場所になっていて、わたしが子どものころに体験した感動は職人しか知ることはできません。

子どものころのわたしのような、人生が変わるほどの感動的な体験をいろんな人に味わってもらいたい、そんな想いからこの施設を作りました。

溶接の光も、バチバチという音も、工場の臭いも一般の方にとっては別世界であり、まるで鉄の惑星「アイアンプラネット」です。
そんな別世界で、鉄の特性や溶接の方法、鉄が溶けバチバチ溶接してモノの形を変える経験などを遊びながら学んでもらいたい。次世代のモノづくりを担う人材が育つことを願っています。

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ーー今回は、テーマパークにきた一般の方が「かっこいい、着たい」と思う作業着のデザインコンテストです。
年齢層や男女の別、テーマパーク感などにも気を配ったほうが良いですか?

できれば年齢層や男女それぞれの衣装(作業服)をつくりたいところですが、アイアンプラネットは、本業である客先工場の溶接改修事業とは別の試みであり、なかなかそこまで予算をさけません。

なのでまずは1種類、できれば男女兼用(どちらかというと女性寄りがいいかも?)で普通の大人向けが良いと思います。

テーマパーク感はあってもなくても、その作業服を見て、是非福井県まで行って着てみたい!と思ってもらえるようなカッコイイデザインであれば最高です。

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ーー素材や形状、色などの指定はありますか?
募集要項だけだとちょっと自由すぎて、これまで作業着を見たことのない応募者は少し戸惑ってしまうかと思いました。

条件のひとつに、「予算上製作可能な作業着」というのがあります。
このことから、今回は上下セットで製作することは予算上難しいと思います。

あまり限定してしまってはデザインが限定されすぎてしまうのでそんなに言えませんが、ざっくり言ってエプロンタイプや割烹着タイプが通りやすいのではないかと思います。

作業するときだけすぐ着れて、私服のズボンや足元まで保護できる使いみちがいいでしょう。
また、手袋や帽子ですが、必要であれば作業服が完成した後に追々制作していくことも考えられますので、一応デザインに入れていただいてもかまいません。

あと、溶接なので防炎生地を使うのですが、色の指定は特にありません。よほど変わった色の場合、作業服製作の会社さんから直接打ち合わせさせていただいて変更させていただくこともあります。

イベント   溶接のテーマパーク アイアンプラネット
 

ーー長田工業所は、オリジナルLINEスタンプ作成や、インターン受け入れ、クラウドファンディングなどなど、さまざまな取り組みをされていますよね。
発案者は社長ですか?長田工業所のこれからの目指すところを教えて下さい!
また、溶接業界全体の今後についてどうお考えですか?

発案者は全て社長のわたしです。しかし、わたし1人ですべて進んでいるわけでもなく、まずは父親である会長はじめ、社員のみんながわたしが不在の時には会社をしっかり運営してくれているからこそです。あとはわたしと関わってくださる方々の力があってこそ形を作っていくことができています。

溶接DIY博士 イタシバくん   LINE クリエイターズスタンプ

溶接DIY博士イタシバくん

 

Pharrell Williams – Happy (「溶接」×「Happy」) by おさだ(長田)工業所【福井】

 
 
これまでの活動はすべて溶接業界全体のイメージアップのためです。それだけでは会社は継続できないので、やはりものづくり企業としていままでの経験を生かして自社製品を開発し、全世界に販売していくことを目指しています。

溶接業界に限らず、これからは人口減少時代になっていくにつれ市場が小さくなっていきますが、その前に溶接業界としては若者の成り手不足による技術の継承、または事業自体の継承が難しくなっていきます。

どうしたら若者が鉄工所に就職してくれるか、どうしたら溶接技術者になることにメリットを感じてくれるかをみんなで考えて、実際に行動を積み重ねていく必要があるでしょう。

--小林社長、ありがとうございました!
応募締め切りは、平成28年5月9日当日消印有効です。
素敵なコンペになるといいですね!


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